日本の隠遁者

A final report on hikikomori that I wrote for a 3rd year university reading and writing class.

 日本は豊かな文化と歴史に深く染み込んでいる国である。しかしそのせいだろうか、伝統的な考え方から現在の世界に切り替えようとする日本は、比べるものがない難題に正面する。その一つは引きこもりである。

 引きこもりとは何であろうか。「6ヶ月以上続けて社会から離脱している人」と政治上定義されている。(2) この人々は学校や仕事に行かなくても、出かけることがある。家族以外の人と交流をほとんどしない。また、引きこもりのほとんどは若い男性である。80%は男性で、(1) 61%は16歳から30歳の間である。(2) 症状は鬱病や広場恐怖症などの病気に似ているが、他の精神病とは違う。(1、2) 東京都精神医学総合研究所のしらいしひろみさんによると、引きこもりは「ストレス状態以外では普通に人に振る舞う」。(2)

 引きこもりという現象は最近のものなのであろうか。引きこもりという言葉を作った精神科医の斎藤環さんに言わせれば、「日本経済が好調だった1980年代に、引きこもりという言葉を耳にした人は誰もいなかった」。(1) 昔、非生産的な労働年齢の成人の多くは、両親により家から追い出された。しかし、今の好景気では、30歳代までも子供を自宅で過ごさせる親もいる。この傾向は「パラサイトシングル」という言葉を産んだ。(2) また、引きこもりは現在の日本に限られている病気らしい。(4) 文化依存症候群のステータスは、現在日本の人口統計が変わりつつある事と関係があるであろう。少子化と高齢化社会のため、今や20年代の若者は親の健康と年金と福祉のニーズを提供するように重い責任を背負う。(2) 日本は社会的期待を維持するように個人的な欲求を抑える国としても知られている。ある人たちにとってはこのプレッシャーは大きすぎる。

 この社会的圧力に窒息しかかって、何十万という人は自分の部屋に引きこもって、仮想の世界に入り浸って生活している。どうして引きこもりは現実の世界より自分の部屋と仮想暮らしの安定を好むのであろうか。私の体験では、人間の意欲に火を付けるのは自決力を入手することであると思う。自分の人生のコースは決められないが、自決の欲望を充足するために、全能の主人公になって選ぶことが出来るゲームなどの世界に引きこもる人がいる。アニメや漫画のキャラクターを通じて、自分と照らし合わせて遊ぶこともある。知覚の自決不足は時々暴力反応を起こす。2008年には、25歳の引きこもりは秋葉原でナイフを使って10人を傷つけて、7人を殺害した。(5)

 現在の日本にめぐる引きこもり問題に呼応して、何が出来るのであろうか。まずは、人生のコースを決める力を失った若者達に、自決を取り戻させることである。この方法が成功したという例はある。14歳の中学生の事例報告である。この男の子は「学校に行きたくない」と訴えて、外に行かずに自分の部屋に引きこもっていた。彼の家族は精神科医の勧めで、息子と交流する方法を変えた。息子を叱りつけて命令する変わりに、彼から会話を始めるという動きを根気よく待った。少年は学校に行かないため、担任の先生は家に訪ねて来た。家庭訪問のさいに、担任の先生も男の子から会話を始める時を待った。そして2年もの月日が経った。しかし、高校入学試験を受ける時がきたら、学校に行きたいと突然少年が親に報告した。何も言わなくても、引きこもりの間少年は自分の将来や意欲、また孤立不信のことなど随分考えたそうである。(4)

 結論に達すると、日本は21世紀に入ったら、引きこもりなどの問題に直面し始めた。伝統的の社会構造と現在の進歩を融合させていくなら、国民誰1人も置き去りにしないようにしなければならない。

参考文献目録

1. Zielenziger, M. “Hikikomori Nation.” National Post (11 Jan. 2007): A.18-A18. Proquest. Web. 15 Apr. 2012.

2. Watts, Jonathan. “Public Health Experts Concerned About Hikikomori.” The Lancent (North American Edition) Vol. 359. Issue 9312. ISSN 0099-5355. (30 Mar. 2002): 1131. Ebscohost. Web. 15 Apr. 2012.

3. Kato, TA. “Are Japan’s Hikikomori and Depression in Young People Spreading Abroad?” The Lancet (British Edition) Vol. 378. Issue 9796. ISSN 0140-6736. (17 Sept. 2011): 1070. Science Direct. Web. 15 Apr. 2012.

4. Teo, Alan R. “Hikikomori, a Japanese Culture-Bound Syndrome of Social Withdrawal?” The Journal of Nervous and Mental Disease. Vol. 198. Issue 6. ISSN: 0022-3018. (1 Jun. 2010): 444. Ovid. Web. 15 Apr. 2012.

5. “秋葉原無差別殺傷.” Kyodo News (28 Jan. 2010): n. pag. Web. 15 Apr. 2012.